延原時行歌集「命輝く」(第2768回)(地下鉄に乗ってぶらりお出かけ)
延原時行歌集「命輝く」(第2768回)
「復活の家出発進行―感謝無限の旅一歩一歩」
今朝も先生のメルマガ「風の便り」で届いた「今日の歌」を収めます。
5月23日
神溢るるやの歌十四首
一 イマヌエル原受肉をぞ孕めるや原事実そも神溢れけり
二 あるとはやあらしめられてあることぞ先達の言誠麗し
(備考:「それゆえ、存在者が存在するとは、まさにこの無限・絶対・永遠なるものの自己否定(アガペー)として、はじめて現実に存在するのであるから、それなくしてたんに有限・相対・時間的存在者のみが存在するということはありえない。現実にわれわれがこうして存在するのは、それを現実にあらしめているものが「ある」ことを意味する。換言すれば、われわれが「ある」のはあらしめられてあることにほかならない。」小野寺功『聖霊の神学』横浜・春風社、2003年、278頁)
三 人がぞやあらしめられてある時や心内にて震へるやげに
四 汝が笑みや生涯の際溢れてや絶後いや増す御友いませば
(備考:復唱)
五 我がぞや詠ひし汝の歌をぞや誠汝とし学び生くるも
六 奇しくもやかかる事げに起こりてや我歌に活く嬉し嬉しも
(備考:初めの「嬉し」や妻の声、次の「嬉しや」我が歌の声)
七 歌こそや誠溢るる妻の笑み御友ありてぞ溢るとぞ言ふ
八 我在るや詠ひてこそや述ぶるかなただ在る知るやこれ社会教
九 ただ在ると言ふ時汝やCogitoなし震へなき事これ社会教
(備考:デカルトのCogito「我思ふ」言ひしは誠「あらしめられてある」感じては思ふ事歌と同じよ)
十 我在るや在らしめられて在ると述ぶ震へる心歌心げに
十一 これやしもインマヌエルの原受肉原事実内溢る響きぞ
十二 原事実実存根底その底に我や詠ふや神溢れます
(備考:サルトルが絶対の即自存在を超ゆるものに就きて「神を信ぜぬが、聖霊は信ず」と『言葉』で言ひしこと、想起なすなり。『ヨハネ』1・1・第二項「ロゴス神共」(pros ton theon)が同第一項「太初のロゴス」(滝沢の「原事実」)に「原受肉」成す時「神溢る」と、我言ふや、聖霊なり。これ、内三位一体的神性が、原事実にて「原受肉」成す時の表現なり。「神溢る」の「神」、神の「三位一体的全体性」としての聖霊なり。ホワイトヘッドは、この消息を、”The definiteness of fact is due to its forms; but the individual fact is a creature, and creativity is the ultimate behind all forms, inexplicable by forms, and conditioned by its creatures.” [PR, 20]と解明するなり。ここの消息、我が「社会教に歌無し」と言ふ時の含意と通ずるなり。社会教は、思ふに、様々なる性質を論ずるところに成立する人類の在り方なり。形而上学的意義における人類(ひと)は、これと異なりて、ホ氏の言ふ「創造作用の被造者」の境位において直接に在るなり。社会教の人々ここを見ず、ただ「様々な性質、性格」にだけ関心あり。かかる関心を超ゆる処に、歌発す。なんとなれば、其処に神溢れたまふべければなり。
十三 創作用そも究極事性(さが)なすや無自性なるに大悲事(じ)に寄す
(備考:復唱。この拙著の末尾を飾る我が形而上学詩、歌の本分を全うするものなり、即ち社会教を超脱す。恐らく、人類が社会教を脱して、究極事(the individual fact is a creature of creativity, inexplicable by forms.)の「事」(じ=一々の被造者)に寄する大悲に注目するまで、核時代を脱却する事甚だ困難なり。人類に「天地の子」の自覚なく、社会的優位性の関心に囚われ居る故なり。拙著『平安ありて平和なる』で高調する「平安」とは前者なり、後者に非ず、以下の如し)
十四 オバマ氏や平安ありて平和なる人類(ひと)コア矛盾懺悔友抱く
(備考:これ、拙著の巻頭の歌なり)
昨日は神戸地下鉄に乗ってちょこっとショッピングに出かけてきました。
一昨日は神戸まつりで賑わったひろばで、昨日は美しい花でいっぱい・・・
この日は、捨てられた猫たちが今、新しい飼い主のもとで幸せに生きている写真展もあって・・・。神戸のあの大震災のおりは、住宅の全壊で度々の仮設暮らしが続くなか、我が家の愛猫「ピコ」は、ついに居場所を失ってしまいました・・・その「ピコ」とそっくりの黒猫ちゃんが写っていました。あの時、岩田健三郎さんのスケッチ作品を絵本『いのちが震えた』に仕上げていただきましたが、岩田さんはこの大地震で生き延びた「ピコ」を表紙カバーと全ページに描いていただきました。
昼食を御馳走になって・・・・