延原時行歌集「命輝く」(第2547回)(関西学院へーーキリスト教美術展と聖アウグスティン教会合唱団コンサート)

              
  延原時行歌集「命輝く」(第2547回)

  「復活の家出発進行―感謝無限の旅一歩一歩」

今朝も先生のメルマガ「風の便り」で届いた「今日の歌」を収めます。


    10月12日

       飛翔への有:Sein zum Fliegenの歌十二首

 一 先達のどんでん返し大結語底掘るならば「死への有」超ゆ
   (備考:立正大学にての、日本ホワイトヘッド・プロセス学会の長老、早稲田大学名誉教授遠藤弘先生、この九日ご発表の提題「ホワイトヘッドハイデガー:FeelingとSeyn」においてハイデガーの基本概念「有Seynあるいは有(Sein)」に対応するホワイトヘッドの術語として、過去的なニュアンスが濃厚な「being」ではなく、本質現成(Wesung)の内的緊迫性を醸しだあす「feeling」を選ぶ、有の真理をフィーリングの真理と対応させ給ふ。
 今ハイデガーにとり性起は一つの出来事なるが、それの本質的なる特徴、自性化(Ereignung)は終局のところ何なるや?
 発題の最終部分において遠藤教授以下の如く書かる:
 《ハイデガーは次のようにいう。「人間の現有における死の唯一性は、現有は、現有の最も根源的な規定、すなわち、有それ自体によって自性化され、その真理(自らを覆蔵する開性=注。アレイセイア:真理・自己開示)を基づけるという規定に属している。」(ハイデガー全集65巻、303頁)要するに、死の唯一性は有による自性化を基づけるという。だから、「死への有は現有の規定として把握され得るのであり、それ以外にはない。」(同書、304頁)という。だが、現有を包含的生起に対応させて考えてみる限り、それの基底部分の考察が欠けており、余りにも大雑把である。つまり、自性化が問題なら、それは基底部分で行われ続けており、死の唯一性によって基づけられる必要はない。》)
 二 我や問ふ自性化そもや底にてや死にて死を超ゆ飛翔あらずや
 三 これやしもホ氏の創造作用にぞ秘められたるの冒険ならずや
 四 創作用性(さが)なきにもやかかわらず究極事のよや性ならむとす
   (備考:ホ氏、興味深き事には、Creativity(創造作用、短縮して、創作用)に関して二つの相互に対立的文言述ふるや:“Creativity is without a character of its own.” [PR, 31]; “Creativity is the universal of universals characterizing ultimate matter of fact.” [PR, 21] )
 五 この冒険ありてこそなれ実在や「ともあらはれ」(its Unity of Appearance)へ改悛や成す
   (備考:ホ氏のこの二重文言の意味するところは、私見によれば、『観念の冒険』に至りて開示さるる「冒険」概念の提示なり。すなわち、実在の固定的状態(即ち、アリストテレス的「不動の動者」Unmoved Mover)を脱却せる、冒険的自己変容態「ともあらはれ」への飛翔、即ち復活なり:"In this Supreme Adventure, the Reality which the Adventure transmutes into its Unity of Appearance, requires the real occasions of the advancing world each claiming its due share of attention." [AI, 295] )
 六 神の子や人と共にぞ甦る御友なりせばSein zum Fliegen (飛翔への有)在り
 七 我妻や絶後笑み増し不思議やも深き低みの底ぞ飛翔す
   (備考:復唱)
 八 世も人も在るもの保つべきあらず温暖化ぞやSein zum Tode(死への有)
   (備考:山本良一東大名誉教授「『先進国』今は昔危機感薄い日本――来月発効パリ協定 出遅れなぜ」『東京新聞』2016年10月7日付)
 九 ホ氏言へり宇宙冒険時代ぞや実在変転「ともあらはれ」へ
 十 我や言ふ宇宙プロセス推移から倶現さらにや冒険飛翔
   (備考:過去から現在へのプロセス「推移」(transition);現在の自己決定のプロセス「倶現」(concrescence);未来への飛翔のプロセス「冒険」(ad-venture:「これから」(ad) +「起ろうとするもの」(venture)の意)
 十一 神ですら前進中の世界のやリアル諸機縁大切注視
 十二 御友共いかで我らも冒険に出で行かんかないざや諸共









今朝も感動的なのぼる太陽、そして昨夜玄関に置かれていた頂き物――柿と薩摩芋。


昨日は午後、阪急電車に乗って、久しぶりに西宮の上ヶ原にある関西学院大学に出かけ、「第40回キリスト教美術展」と「宗教改革500年記念:聖アウグスティン教会合唱団コンサート」を楽しませてもらいました。

まずは、キャンパス真向いの「関西学院大学博物館」で「キリスト教美術展」へ・・・。広く知られているように、関西学院の広大なキャンパスは、創立期の神戸原田の森以来、メレル・ボーリズの設計建築で、胄山を借景としたキャンパス中央に立つ博物館もボーリズ建築の魅力を伝えるものですが、その二階で美術展が開催されています。(今回は12月17日まで)

写真撮影が許されましたので、ここでは、関西学院が所蔵する田中忠雄「空の鳥を見よ」と渡辺禎雄「十字架」の二作品を収めさせていただきます。





関西学院神学部やランバス記念礼拝堂、そして関西学院会館などぶらり・・東山魁夷の名品などもあって・・・

学院前の喫茶店で軽食を済ませて・・・・コンサート会場のある「関西学院中央講堂」へ・・・





今回のコンサートは、総勢100名を越える「聖アウグスティン教会合唱団」と「関西学院聖歌隊」の賛助出演という、まことに贅沢なもの。

芸術の秋ですね!!