延原時行歌集「命輝く」(第2426回)(加西の石仏:五百羅漢)

              
  延原時行歌集「命輝く」(第2426回)
  「復活の家出発進行―感謝無限の旅一歩一歩」
今朝も先生のメルマガ「風の便り」で届いた「今日の歌」を収めます。
憲法前文秘すや平安我想到すの歌七首」は、新著『平安ありて平和なるーホワイトヘッドの平和論とわが短歌神学日記(Peace Brings About Earthly Peace Whitehead’s Doctrine of Peace and My Tanka Theology Diary)の「エピローグ」に収まる予定のようです。愈々新著の草稿も完成です。


    6月9日

      『中野孝次良寛に生きて死す』(聞き手・北嶋藤郷)の
       新装復刻を祝ひての歌四首

 一 我が友の苦心の作や復刻を手にして温み仄々と知る
 二 温みとは人生長短あらうとも必ず時や環成すの事
 三 恩師にぞ捧げられたる敬愛の尊き心輝きにけり
 四 我が胸に響くものあり平和をば備へる心平安ぞこれ
   (備考:論考「平和基礎学としてのホワイトヘッド平安哲学」謹呈に添へて)


       憲法前文秘すや平安我想到すの歌七首

 一 日本国憲法前文もしやして平和志向ぞ平安秘すも
   (備考:日本国憲法前文の一節これなり:「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷属、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」
 二 原爆や投下されたる心傷痛みて膿てオバマ氏を待つ
 三 オバマ氏の共人間性を称へたる感話一瞬友や癒せる
   (備考:オバマ氏スピーチの一節これなり:「われわれは過去の過ちを繰り返すよう遺伝子によて縛られているわけではない。われわれは学ぶことができる。われわれは選択することができる。われわれは子どもたちに異なる話をすることができ、それは共通の人間性を描き出すことであり、戦争を今より起きにくくすること、残酷さを受け入れることを今よりも難しくすることである。
 われわれはこれらの話を被爆者の中に見ることができる。ある女性は、飛行機を飛ばし原爆を投下した操縦士を許した。本当に憎むべきなのは戦争そのものであると気付いたからだ。ある男性は、ここで死亡した米国人の家族を探し出した。その家族の失ったものは、自分自身が失ったものと同じだと気付いたからだ。」)
 四 さらにぞやオバマ氏友を抱きてや傷を我がものなせる尊き
   (備考:オバマ大統領感話ののち進みゆきて森重昭氏ひしと抱きたり)
 五 かくてぞや「対等関係」文言や被爆の底の輝きや受く
   (備考:日本国憲法の一節これなり:「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものなのであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。」ちなみに、「対等関係」の語は、オバマスピーチでは「共通の人間性」《a common humanity》となれり)
 六 輝きを受くるや「平和念願」や前文出でて現実と化す
   (備考:先に引用せる「前文」一節を見よ)
 七 我思ふ憲法前文オバマ氏のスピーチハグを承けて復活






このたびの高齢者生協の日帰りバス旅行の最後の訪問先は、羅漢寺「加西の石仏:五百羅漢」でした。

何時頃、誰が、何の為に・・・。謎を秘めた「北条の五百羅漢」は、古くから全国的に有名な石仏で、「おや(親)が見たけりゃ北条の西の五百羅漢の堂に御座れ」と謳われてきました。



ここには、賀川豊彦の盟友のひとり阪本勝(兵庫県知事)の詠んだ歌もありました。