延原時行歌集「命輝く」(第2304回)(第87回明石公園・菊花展覧会・続き)

            
  延原時行歌集「命輝く」(第2304回)
「復活の家出発進行――感謝無限の旅一歩一歩」(230−2)法源原爆遥か超ゆの歌、再びやの歌、文明三態の歌、ふと夢にの歌、昨日今日の歌、「神Ecozoics」成るの歌、今宵はやの歌、英文稿校了すの歌、驚きぬの歌、祝ひせんかなの歌、なきや御友心の歌、二真理の歌、摂理尻上りの歓び悟るの歌(2015年10月1日〜10日)。

    10月2日
          文明三態の歌六

 一 文明に三態在りや第一や原爆投下偽宣教ぞ
 二 第二態玉砕文明慰霊をぞ厚くなすこと仕来りなるや
   (備考:佐伯啓思氏「反・幸福論第五十五回:安倍談話の本当の意味」に書けり:「医学生として終戦を迎えた山田風太郎は、8月28日の日記に次のようなことを書き付けています。アメリカは何が「平和な法治国」であるものか。連合国は強大な軍備をさらに拡張しているではないか。それは、彼らの道義を貫くにも武力が必要だからだ。日本も再び武力を確保する必要がある。だが、今は、日本はただちにアメリカに報復すべし、という人が充満しているが、これが十年もすればどうか。いま考えるのもおかしいような「アメリカの真理」の中に日本は溺れつくしていることひろであろう。自分は予言するが、自分だけはこの予言の外にありたい、という。
 確かに、山田の予言通りになりました。70年もたてば、「戦後レジーム」からの脱却を唱えていた安倍首相の談話によって、本当に「戦後レジーム」が完成してしまったのです。別に安倍首相を難じようというのではありません。それこそが「戦後日本」だったのです。日本人の思考様式が「アメリカの歴史観」のなかに溺れつくす、ということで。す。それに多少でも抗するものがあるとすれば、それは、70年前、日本には日本の道義があり、それが不完全で独善的であったとしても、その道義のために悲惨な戦いを経験し、語るのも無残な死へと追いやられていった無数の死者たちの思いを引き受けるという以外にはないでしょう。」『新潮45』2015年10月、366頁参照)
 三 第三態ホ氏言ふ悲劇美の文明復活形而上学や成す
   (備考:ホ氏書けり:”At the heart of the nature of things, there are always the dream of youth and the harvest of tragedy. The Adventure of the Universe starts with the dream and reaps tragic Beauty. This is the secreat of the union of Zest with Peace: –That the suffering attains its end in a Harmony of Harmonies. The immediate experience of this Final Fact, with its union of Youth and Tragedy, is the sense of Peace. In this way the World receives its persuasion towards such perfections as are possible for its diverse individual occasions.” [AI, 296])
 四 真実や原爆文明続かぬよ広島長崎エコ界の声
 五 教皇やLaudate Si(主を称へます)出だしてやIntegral Ecology呼び掛くるあり
   (備考:本年6月18日、教皇フランシスコ回勅出だせり。これに呼応し、米国の恩師John B. Cobb, Jr., For Our Common Home: Process-Relational Responses to Laudate Si (Process Century Press)刊行せり)
 六 さらにもや「神Ecozoics」をぞ我書きて世のエコロジー包み往けとぞ
   (備考:"Divine Ecozoics and Whitehead's Adventure or Resurrection Metaphysics" for Open Theologyなり)


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今朝も上の歌(10月2日)に加えて、先生のメルマガ「風の便り」で届いた「今日の歌」を収めます。先生の次著『復活の省察』(中巻)に収められる72枚の写真を歌にはめ込む助っ人をさせていただいていて、ようやくそれを昨日仕上げ、先生のもとにお届けしたことを歌に詠んでおられます。ゆっくりとなごむ本づくりの妙、ともにできてありがたいことです。

    10月29日
          有難きかなの歌四首

 一 熱誠の友や中巻フォト作業入念見事有難きかな
   (備考:『復活の省察』中巻の後篇:短歌神学日記ーー笑み増しから御友神学、原爆超ゆる法源考究まで、第一部:笑み増しの歌の巻、フォト物語(①寛ぐ:在家介護;②表情の信子:リウマチセンタ―;③信子と草創敬和)に加へて、第二部」御友神学の歌の巻に、フォト物語(④我ら感謝の日々:笑みと友垣;⑤米欧学会友垣:Theologia Viatorum旅人たちの神学)を鳥飼慶陽師に見事に掲載いただきたる、テキスト化作成、ご送付いただく。有難し)
 二 妻の言ふ思ひ出天父奉献や歌とフォトにて賑々しきや
 三 ノーちゃんなかくも豪華な本づくり滅多になきやさう思はんか
 四 我妻の歓びの笑み華と咲き本づくりにぞ命輝く






10月24日から開催中の「第87回明石公園・菊花展覧会」(11月15日まで)を収めていますが、今回が最終回です。

展覧会のすぐ隣に「武蔵の庭園」があります。上の写真のように「御茶屋」と「鞠の懸かり」があって、下のような素敵な池庭と広い庭園がひろがっています。







ひとめぐりしたあとに、もう一度「とき打ち太鼓櫓」の前でしばらく太鼓の響きに聴き入りました。







今年の展覧会を満喫した後、明石公園から歩いてすぐのところに、有名な「明石の魚の棚」(うおんたな)があって、そこで本場「明石焼き」をいただき、商店街をぶらぶらして、おいしそうな出来立てのタコ料理を買い求めたりして・・・・。