延原時行歌集「命輝く」(第2021回)(元日のかつらぎ山山頂より)

                

       延原時行歌集「命輝く」(第2021回)

「復活の家出発進行――感謝無限の旅一歩一歩」(199−9)
華やぎ佳しの歌、歌の不思議の歌、我が修行の歌、甦りわざの歌、笑み笑み笑みの輝ける本の歌、やっての歌、昨日の歌、嬉しやの歌、言包むの歌、良寛臨終の歌、復活新段階の歌、妻共生・声聴ゆ・歌人我の歌、復活場の歌、妻華やぎの歌、人としての歌、独り言の歌(2014年11月21〜30日)。

    11月29日
              復活場の歌八首

   宇宙をば今生のみに限りたる狭隘や岸辺に立つ主見へぬ心よ(備考:「夜が明けたころ、イエスが岸に立っておられた。しかし弟子たちはそれがイエスだとは知らなかった」。ヨハネ福音書21章4節熟読参照)

   宇宙をば復活場とぞ知ることは主の復活の前提やこそ
(備考:「さて、キリストは死人の中からよみがえったのだと宣べ伝えられているのに、あなたがたの中のある者が、死人の復活などはないと言っているのは、どうしたことか。もし死人の復活がないならば、キリストもよみがえらなかったであろう」。第一コリント書15章12節熟読参照)

   復活は復活場のぞ在りてこそあたかも笑みや岸辺主ありて
(備考:復活場とは「言神と共に[pros ton theon] 在りき」(ヨハネ福音書1章1節第二項)のことなり)

   復活場在りてこそなり全宇宙一切育成深淵よりぞ
(備考:ブライアン・スウィム言う”all-nourishing abyss”これなり。See Brian Swimme, The Hidden Heart of The Cosmos: Humanity and The New Story, Maryknoll, New York: Orbis Books, 1996, pp. 100-101.)

   我が主はぞ先ず復活場在(いま)しつつ謙りてや飛翔し給ふ   (備考:これ基督教の深きダイナミックスなり)

   基教とはこの逆理のぞ実証ぞ先に在(ま)しつ今や飛翔す
   それ故に昔在すを明らめぬ基教真理や誠あるなし
(備考:「父よ、世が造られる前に、わたしがみそばで持っていた栄光で、今御前にわたしを輝かせて下さい」。ヨハネ福音書17章5節熟読参照)

   ことにぞや仏教の言ふ空性を肯(うけが)はざるの基教あるなし
(備考:ロゴスの第二項「ロゴス神と共に在しぬ」[ヨハネ福音書1章1節第二項]と言ふ「共空間=父子ひらけ」仏教にては「法性=空性」のことなり)

             妻華やぎの歌五首

   我妻や常に励むや内助の功絶後笑み増し主と共飛翔す
(備考:我妻の生涯控え目の内助の功と絶後笑み増しの飛翔にてなるなり。なんたるコントラスト!)

   誠にや絶後笑み増すノーちゃんを神愛で給ふ祝福や満つ

   God blessed
    The good day
    Of
    Self-reflection
    And
    Self-dedication
   (備考:英文箴言第一条)

   病苦なか箴言修行続け行く折に隠れし燦や妻享く(備考:昨日新潟ジュンク堂にて一階郷土コーナーにても地下一階神学コーナーにても多数冊飾られたる我らが一書『復活の省察[上巻]――妻と歌う:生くるとは深き淵より共々に甦ること喜びてこそ』の表紙に我と共に笑む妻の顔楽し。ノーちゃん、よかったなあ。父さん、有難うね)

   我やがて本出し終へし暁にゃ妻の生いと華やぎ往かんも
   (備考:只今『復活の省察』上巻刊行せり。中下巻これからなり) 

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延原さんの最新の著作『変貌論――良寛ドストエフスキーホワイトヘッド・信子』(「人の命も、神も、自然も、変貌する」とする五章構成の新著)の「はしがき」に、昨夜は新たな歌ーー「いのち変貌の歌十首」ーーを加えた完成草稿を送っていただきました。この作品もまた、延原さんご自身が「復活形而上学の誕生」と認める注目の労作で、出版が待たれます。


さて、歌に添える本日の写真は、未掲載分の「元日のかつらぎ山山頂より」富士山を望んだ数枚を収めます。