延原時行歌集「命輝く」(第1087回)(特別史跡「旧閑谷学校」)

              

        延原時行歌集「命輝く」(第1087回)
「復活の家出発進行――感謝無限の旅一歩一歩」(186−7)
歌の心の歌、生きの姿の歌、深謝無尽の歌、麺麭の香りの歌、往きてこその歌、本の先の歌、心豊か成るの歌、折々の歌漫才、パンの境地の歌、復活の解の歌、この朝感動覚醒の歌、次巻の歌、下巻の歌、今の香りの歌、汝が人生の歌、ひそとの歌、少年の日の歌、信子華やぎの歌、今咲くの歌,笑み増し秘義の歌、主の問ひの歌、ぽつりぽつりとの歌、幸せ上梓の歌、妻偉業の歌、静々との歌、嬉しくもの歌、友ありての歌、痒み退きしの歌、木漏れ日フォトの歌。(2014年10月21〜31日)

    10月26日
            少年の日の歌十首

   少年の日に我聴きしぞや誰か人甦りしと胸に死死ねり
(備考:昭和24年兵庫県伊丹に教会出来、日曜学校に初めて行きし日、校長飯沼巌先生のお話と出会いたり。誰か甦りたりと。瞬時にして胸中の死の恐怖吹き飛びぬ。かかることはあるものなり)

   かの時に我悟りたりこの宇宙死滅に非ず不滅げに在り
   その日まで戦死せし父如くぞや一切滅す寂しさありき

   甦りなせる人のぞ名さへもや我その時に知らずおりたり

   されどもやこの胸にはぞ死の恐怖もはや微塵も無きを我知る   (備考:『復活の省察』第一章第二節我が復活体験、21頁参照)

   この我にハイデガー言ふSein zum Todeとてもや信ずべき論でなし
   (備考:Sein zum Tode [死への存在]ハイデガー存在論の標語なり)

   此度の書復活省察我妻の絶後笑み増し解と見て成る

   我が信は世界内的存在や原事実破れ果てたる底の飛翔ぞ
   本読みし友や礼状給ひては表紙の言葉胸に刻むと(備考:中村義実敬和学園大学教授の見事な共著・杉田米行編『アメリカ観の変遷 上巻』(大学教育出版)に昨日礼状はさみてこの言葉示さる、嬉しも:「この度はご著書『復活の省察』をご恵送賜り誠にありがとうございました。”To live is to be resurrected from the deep abyss joyfully together.”のお言葉をじっくりと味わい、胸に刻んでいるところです」。因みに、氏の論考「アメリ個人主義の変容ーー伝統と近代の相克」米国の希望と驕りを史的に活写して秀逸なり)

   思へばや少年の日の感動を此度の一書妻と窮むや

    10月27日
            信子華やぎの歌八首

   妹背の書日に日に人目享けたれば信子一生華やぎてこそ

   華やぎの家こそ我家腰据えて中下編むこそ実に楽しけれ
   (備考:ノーちゃん、まだまだやりまっせ。父さん、有難うね)

   今にして我悟りたりこの家や建てし幸ひ三巻のため
(備考:『復活省察――妻と歌う』三巻本完成、出版工房なくして如何で可能や)

   人はそも使命あリてぞ命燃ゆ復活省察妹背燃へんぞ

   我妻や絶後笑み増し不思議やも深き低みの底ぞ飛翔す   (備考:復唱)

   我妻と本見るべしと思ひきや命輝く御幸の我が家
(備考:「本作る、父さんやって」のノーちゃん在りてこそ、我この仕事なすなり。おおきにさん、父さん)

   我妻や絶後笑み増しありてこそ我省察の解ぞ賜る
   岸辺の主見(まみ)へし妻や笑み増しつ我が省察に内助せし哉


       ♯               ♯


昨夜は、若き友の来訪を受け、我が家での愉快な会食を楽しみました。

彼からは面白い「四国巡礼の旅」のお話や、延原さんの前著『宇宙時代の良寛(再説)ーホワイトヘッド風神学と共に』を旅先でも読みふけったお話もあって話も弾み、このたび延原さんから贈ってもらった新著『復活の省察(上巻)−妻と歌う:生くるとは深き淵より共々に甦ること喜びてこそ』を、あらためて彼に贈り、喜んでもらいました。

今年春彼は、少々難しい病を得たなか、打ち込んでいた仕事を辞めて体調回復に専念しつつ、いま新たな再スタートに向けた大切な模索の時の最中です。

食事制限のあるなか、たっぷりの野菜鍋を囲んだ語らいは楽しく、佳いひと時でした。天与の秀でた彼の持ち味が、存分に発揮できる新しい道が、これからどのように開けていくのか、その将来が楽しみです。

さて、歌に添える今日の写真は、掲載する機会を失っていた「特別史跡:旧閑谷学校」です。

11月12日、高齢者高齢者生協神戸西部支部日帰りバスツアーで出かけた時のもの。この旅は「第20回目」の記念で「日本のエーゲ海:牛窓」にも初訪問でした。

明日と二回に分けて撮影順に収めます。