延原時行歌集「命輝く」(第1080回)(11月16日の相楽園に於ける邦楽演奏会と神戸菊花展)

              

       延原時行歌集「命輝く」(第1080回)

「復活の家出発進行――感謝無限の旅一歩一歩」(196−12)言の葉の歌、言の葉と心の歌、笑み増し宇宙の歌、妻人生の歌、講演の歌、名残すの歌、昨日と今朝の歌、今朝の思ひの歌、さて今日もの歌、笑み御業の歌、妹背人生の歌、何故の歌、短歌神学の歌、嬉しきはの歌、此度の書の歌、夕餉の歌、ノーちゃんよの歌、歎忘恩の歌、逆理の歌。(2014年10月11〜20日

    10月20日
           歎忘恩の歌十二首

   忘恩の聖書誤訳をなせしまま如何で基教や栄へ行こうぞ

   忘恩を忘恩とぞも思はずに我が栄へをば欲するや汝

   それこそは愛競争の近代の人間主義の基教もどきぞ

   一体に主の尊厳や宇宙のぞ中心成すと何故思はざる
   今生の場でのみ主をば愛さんと思ひ定めし故の誤訳ぞ

   人でさへ滅すればこれ個体をば失ひ往くぞ千の風へと
(備考:ホ氏この様態をぞや”objectively immortal”「客体的に不死」と言ひし)

   そのことの示唆なすごとく不滅のぞ天界在るやそも理ぞ
   然らばや天界中心なくしてぞ救済秩序如何にかはある

   そもそもや宇宙に在るは変貌ぞ蜻蛉すら殻抜ける如くに

   それ故に復活なくば宇宙なし甦りの主ましてぞ基教   (備考:基督教の原意これなり)

   我らはぞ岸辺の主ぞや共にまし飛翔や飛翔不滅往くべし
   我妻やそのこと堅く信じつつ笑み往けるかな如何に嬉々たる
   (なあ、ノーちゃん。そやで、父さん)

            逆理の歌四首

   下るだけ下る哲学それ以上下ることなき低み定めし
   (備考:『純粋神人学序説』274頁)

   哲学や実に下れども更にぞや厭うゆえにぞ飛翔なきなり
(備考:哲学的根源主義は根源主義を根源と成すゆえに根源を置き間違える誤謬なり。根源は「天父」を基と成す。故にたちまちに飛翔す。これ宇宙の逆理なり)

   この宇宙さらに下りてこそぞやぞ深き低みの底ぞ飛翔す
   絶後のぞ笑み増しこそや湧き出でて底ぞ飛翔の逆理称へし



        ♯              ♯



今朝は急に真冬並みの寒気、故郷の山陰方面は降雪の予報も出ています。明日発射予定の「はやぶさ」の種子島の天候が気がかりですね。

延原先生は今年も新潟「しばた良寛会」の良寛講座(12月20日)のお話を予定され、今日にもその興味深い草稿――「良寛最晩年の大変貌をめぐって」−−が出来上がるようです。禅師良寛と貞心尼との悟りの妙の解明に焦点を当てたお話になるようで・・・。

この草稿を第一章にした四章構成の面白そうな新著『変貌論ー良寛ホワイトヘッド・信子』の構想も産まれておりますとか。これもまた、楽しみなことです。


歌に添える今日の写真は、未掲載になっている「11月16日の相楽園に於ける邦楽演奏会と神戸菊花展」の続きを収めて置きます。