延原時行歌集「命輝く」(第1002回)(神戸・真光寺のつづき)

             


        延原時行歌集「命輝く」(第1002回)

「復活の家出発進行――感謝無限の旅一歩一歩」(186−10)
此度もやの妹背対話の歌、歌書きの歌、天地一体の歌、深き対話の歌、一滴の歌、夢の歌、一滴の歌続き、添へ歌の歌、本作り命の歌、姿ともかぜの歌、風四態と笑み増しともかぜの歌、見(まみ)へしやの歌、永久にの歌、日々の歌、自問の歌、思索の歌、人がもしの歌、この頃の歌、いのち言葉の歌、写真帳の歌、癒ゆの歌、言甦りの歌(2014年7月1日―10日)。

    7月7日
             思索の歌七首

   我が思索歌にて録す歌日記マルセルの如形而上学(備考:我若き日ガブリエル・マルセル著『存在と所有ーー形而上学日記』渡辺秀・廣瀬京一郎共訳、1957年 愛読す。今や我それを大和言葉の短歌にて綴るや)

   日々に録し行くなり恰もや通ひ慣れたる散歩道如
   詠ふごと読み親しみし師友の書思ひ浮かびて検証やなす
   一歩でも進捗あらばおおシュート我がサッカーの喜びの日ぞ
   それにせよ我妻のぞや笑み増しは実に類なき思索指針ぞ
   驚愕の絶後にこそぞ驚愕の笑みこぼるるや宇宙一新
   思ひなす思索日記の歌集をば簡素本にて新著後上梓(備考:新著『復活の省察ーー妻と歌う:生くるとは深き淵より共々に甦ること喜びてこそ』(上下二巻、新潟・考古堂書店、近刊)の後に、ごくごく簡素なる100頁ほどの歌集本一冊一冊出だし行かんも。これ歌による思索本なり。一首一首詠ひて後思索のほど備考に縷々記さんも。同時にや、半世紀前書き始む『雄鹿』などの初期草稿、これも簡素本にてぼちぼちと)

    7月8日
            人がもしの歌五首

   人がもしこの世だけをば思ふなら復活省察ところあらずも

   正しくやこの思ひから誤訳あり「我を愛すや人等するより」
(備考:ヨハネ福音書21章15節口語訳も新共同訳も「この人たちが愛する以上に、わたしを愛するか」とす。世紀の誤訳なり。正しくは「これらの物(注。ペテロの以前の仕事に関わる舟や網、延いては宇宙の諸多性)よりもわたし(復活者)を愛するか」なり)

   これら人主を愛するに競ひ合ふ恰も解除なきが如くに   (備考:「失ふ者は得べし」マルコ福音書8章35節参照)

   されどもや人生解除求めしが全一愛の主の御心ぞ(備考:「だれでもわたしについてきたいと思うなら、自分を捨て、自分の十字架を負うて、わたしに従ってきなさい。自分の命を救おうと思う者はそれを失い、わたしのためまた福音のために、自分の命を失う者は、それを救うであろう」マルコ福音書8章34−35節熟読参照)

   我妻の絶後の笑みやひたすらに総体解除全一愛生く

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延原先生から届いた新たな写真帳(2014年8月16日作成)『信子の表情―田園を背景に<リハビリは祝福のリズムに乗って>God blessed the good day』(豊浦病院・2011年6月〜10年5日)より、歌に添えてはじめから一枚ずつ順番に収めさせていただいています。今回はその第二十四回です。


    
         豊浦病院 四階ホール(食堂)
           2011年8月18月 
    時行 <今日の一時帰宅は、十月の本式のれんしゅうや>
    信子 <そうやなあ>  
  

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ようやく「天高く馬肥ゆる秋」、孫の宅では稲の収穫が始まるようです。

今日は午後から夜にかけて、ある法人の会議と「感謝会」があって、出かけてきます。馬齢を重ね、知らぬ間に、一番の年寄になっています。嬉しいことに、次々と新しい方々の参画があり、冒険に挑む課題に向けて確かなリレーが進んでいきます。

さて、今日の写真は昨日の一遍上人ゆかりの「真光寺」のつづきです。
いくつか句碑がありましたので、まずそれを・・・

河野静雲句碑
       白露や 永久に 聖の御跡ぞ

望月崋山句碑
       菊剪って われ一介の祖廟守

平清盛公 御膳水の井戸
僧がこの井戸の水でお茶を立てて献上した


付記:ネット上の毎日新聞の記事から

花子とハルの生き方に脚光 神戸で特別展 賀川夫妻の活動も紹介
2014.9.9 02:06

特別展では、村岡花子と賀川ハルについて紹介した写真パネルが展示されている=神戸市中央区

 NHK連続テレビ小説花子とアン」のヒロインで翻訳家の村岡花子と、神戸で福祉活動に従事した社会実業家の賀川豊彦の妻、ハルの生き方に焦点を当てた特別展「花子とハル」が、賀川記念館(神戸市中央区)で開かれている。ハルは花子の親戚にあたる。同館は「ドラマを機に、賀川夫妻の神戸での活動を知ってもらえれば」と期待を寄せている。10月31日まで。
 特別展では、花子が英語の使用を制限されていた戦時中に、防空壕(ごう)に隠れて「赤毛のアン」の翻訳作業を続けたというエピソードや、花子やハルが夫に送ったラブレターなどを紹介した写真パネル約50点が展示されている。
 このほか、賀川豊彦が、貧しい人のために、神戸で初めて無料の診療所を開設したことや、ハルとともに大正12(1923)年の関東大震災で被災者救援のため義援金集めに尽力したことなど賀川夫妻の活動も知ることができる。
 同館ボランティアスタッフの横井幸雄さん(76)は「仕事への熱意や夫を献身的に支え続けた花子とハルの生き方を多くの人に知ってもらいたい」と話している。問い合わせは、同館(電)078・221・3627。