延原時行歌集「命輝く」(第974回)(地元の金楽寺)

             

       延原時行歌集「命輝く」(第974回)

「復活の家出発進行――感謝無限の旅一歩一歩」(184−1)
一相成るの歌、一切解除の歌、馥郁の歌、一切やの歌、驚きぬの歌、主と共にの歌、妻メッセンジャ―真情の歌、御文ありてやの歌、夢に見るの歌、復活の省察解の歌、信子短留介助フォトの歌、明らかな声の歌、妻死しての歌、発見の歌、恵みの歌、見ゆの歌、写真帳作るの歌、このところの歌、笑み増し奇蹟の歌、「笑み増し・祝福」機法一体の歌、復活信仰日ノ本に無きの歌、主我一体の歌、昨日の歌、幸越ゆる幸の歌、笑み増しひそとの歌、インマヌエル生成の歌、天来の声の歌。(2014年6月11−20)

    6月11日
           一相成るの歌十二首

   三木で得し総体解除思想にて復活主ただ愛しまつらむ
(備考:ヨハネ福音書21章15節「汝これらの物(注。宇宙の諸多性)よりも我を愛すや」「主よ然り。我汝を愛すること汝知り給ふ」復活理解ここに窮まるなり)

   そこに一輝かしくも相成りてシャルダンと共御神称ふよ(備考:「あなたの御力のもとで、結局のところ、ひとりあなたの御力のもとでのみ、単子たちを引き離す有機的遊離と恣意的エゴイズムの被膜は、溶解して破れ去り、魂たちの集団は、《世界》の成熟に必要な合一へと突きすすむのだ。」テイヤール・ド・シャルダン著作集5 『神のくに・宇宙讃歌』宇佐美・山崎共訳、みすず書房、1968年、298頁参照。ここにシャルダンの「総体解除」思想あり。総体解除なしに復活なし。復活主の一への合一なしに我らの復活なし)

   我妻の笑みの往く方一にして如何な想起も天父奉献
(備考:想起の諸多性は復活主への合一を通してのみ浄化され、天父への奉献に至るなり)

   想起はぞ諸多性なるよ「これら物」打ち捨ててこそ一つ道父に
(備考:一つ道即ち「ロゴスは神と共に(pros ton theon)ありき。」の共空間を通じてのみ浄化されし想起(思ひ出)天父のもとに奉献さるるなり)

   我らのぞ生まれながらの心はぞ諸多性捨てず一つ道往かず(備考:所謂同窓会意識諸多性意識なり。「これらの物」なり。総体解除要すなり。そのままにては一つ道復活に至らず。一つ道往く復活されし者に同窓会意識にて接するは不可なり、あまりに馴れ馴れしきと言ふべきなるべし。ここに静かなる修練なかるべからず。社会運動的キリスト教に非ずして)

   復活の道往く笑みや諸多性を捨てよ言はるる主の胸のうち
(備考:「かくしてイエズスよ、他の二つの充溢に付加される第三の充溢たるあなたは、真の意味において、永遠にあい結ばれてあなたという有機体の神秘的な絆のなかに庇護を見出す全被造物の総体、全体の充溢(plenitudo entium)なのだ。おお《神》よ、いかなる抱擁にもまして、あなたの御胸のうちにこそ、わたしは愛するいっさいのものを所有することができる。」前掲書298頁)

   諸多性の執着ありて復活の主の道に往くあり得ざるなり

   汝我を愛するやとの御言葉を今もイエズス語りかけ給ふ

   笑み往きし我妻はこそ先達よ復活の道麗しきかな

   一つ道ありありとあり妻笑みて渡り往きたる如何に尊き
   一つ道悲惨経験ありてこそ霊浄化され主共に往きし

   人如何に悲惨なるとも裏からぞ主共にます見れば微笑ぞ   (備考:復唱)

  
           一切解除の歌四首の歌

   総体の解除されたる暁や馴れ馴れしきを突くも解除よ   (備考:一切解除)

   一切が解除されてぞ復活主御懐にぞ容れらるる幸   (備考:幸無限なり)

   一切を主の御胸にぞ包まれし我妻の幸笑みほどけ往く
   笑みてぞやほどけて往くや妻の面天父の許に上り詰めてぞ
(備考:ノーちゃん、あんたの笑み極みまで皆ほどけとるで。そやねん、父さん)


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延原先生から届いた新たな写真帳『表情の信子―友多くリューマチセンターいと楽し』(新潟県リューマチセンター・2011年2月〜2011年6月)より、歌に添えて一枚ずつ順番に収めさせていただいています。今回はその第二十七回です。



    
     「新潟県新発田病院 11階展望カフェ 2011年4月
           順子 <気分どう?>
           信子 <悪ないヨ>      」
     
    

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歌に添えて収めている延原先生作成の新しい写真集(リューマチセンター)はあと4枚で終わります。一枚の写真があるだけで、歌の面白味も加わりますので、昨日は次の新しい写真集のリクエストをしておきました。

先生からの御返事では、早速作成してお送りいただける由、昨日はまた新たな新著の構想が宿り、名付けて「変貌論」、今秋の良寛講座の講演草稿を含めてのものですとか。不思議は不思議を産んでいるようです。


今日の写真は、食後の散歩で、地元の金楽寺の夜景です。大震災を越えて立派に修復されました。浄土真宗の古刹で、「むら」の安らぎの場所として大切にされ、数多くの先達の葬儀は、この寺で執り行われてきました。