延原時行歌集「命輝く」(第2716回)(花々とカラス)

              
  延原時行歌集「命輝く」(第2716回)

  「復活の家出発進行―感謝無限の旅一歩一歩」

今朝も先生のメルマガ「風の便り」で届いた「今日の歌」を収めます。

朝毎に、先生の新しい歌に出会い、こうして世界の読者に向けて発信させていただける幸せは、ことばに尽くせない喜びです。本日の歌はまた格別です。

    4月1日

         御友不二かなの歌十二首

 一 昨日は妹背実相詠ひてや心震へりこの世幸超ゆ
   (備考:思へばやの歌十二首平成二十九年三月三十一日作なり)

 二 日ノ本の歌といふもの幸不幸ついに超えつつ実相穿つ

 三 啄木の東海詠ひ泣きぬれし小島の磯や蟹居る宇宙
   (備考:啄木の代表的短歌「東海の小島の磯の白砂に/ われ泣きぬれて/ 蟹とたはむる」は我、形而上学歌と見做せり。東海=日本国の異称。日本国社会から放逐され、泣きぬれしも、蟹とたはむる新宇宙得しなり。これ啄木の短歌世界なり、との宣言、この歌の主旨なりと我解す)

 四 尊きや社会運動局面を貫き超ゆる白砂まこと

 五 白砂にわれ泣きぬれつたはむるや蟹と友なる調べ妙なり

 六 この世界苦しみ一に懸かりてや神内住も天知らぬ故

 七 原受肉驚くべきや誠ありそこに百合見よイエス諭せり
   (備考:『マタイ』6・28-30、熟読参照。イエスの言葉では、原受肉は「神の国」なり。これはイエスに先行するリアリティにして、彼の宣教は此処から命の泉を得しなり。その消息を『ヨハネ』15・15では「父から聴く」と表現せり:「わたしはもう、あなたがたを僕とはよばない。しもべは主人のしていることをしらないからである。わたしはあなたがたを友と呼んだ。私の父から聴いたことを皆、あなたがたにしらせたからである。」原受肉ありて、これから聴くところに御友神学=イエスミニストリー成立なせり。御友神学=御友道御父御許に我らを伴う事その主旨なり。これ復活永生なり)

 八 原受肉エス祈りて飛翔すや御父御許に我ら一切
   (備考:『ヨハネ』17・5:「父よ、世が造られる前に、わたしがみそばで持っていた栄光で、今み前にわたしを輝かせて下さい。」このテクストは新約聖書中にて最重要なりとは、我が深き確信なり。ここには、①インマヌエルの原栄、②今の現在、③原栄が輝かされんとする事(復活)、の三相が書かれてあり。①がイエスの宗教の中核=原栄の自覚なり。②が御友神学の中核「主の祈り」なり。③が御友神学の未来=甦り、父への我らと共なる飛翔なり。原栄の自覚とは、「原受肉」を父から聴く御友神学(御友が神学びなす意味において、通常の意義における「専門神学者の学問」に先行する)なり)

 九 人類(ひと)がもしかくの如くに天知るや核の妄想うたかたと消ゆ

 十 基教はや社会教とて天知らず天とならむと核投下せり
   (備考:核投下の秘密、米国基督教の「天知らず」の無知の動態にありとは、我が確信なり。その反省懺悔こそ、オバマ氏広島平和スピーチ森重昭氏抱擁にあり)

 十一 我妻や絶後笑み増し不思議やも深き低みの底ぞ飛翔す
   (備考:復唱)

 十二 御言葉や原受肉成しイエスのや絶叫ありて御友不二
   (備考:ロゴスは、世に内住の「原受肉」とイエスに内住の「受肉」との不一不二の形なしたまひたり。かく考えざれば、キリスト教の神秘明らかならず。原受肉を打ち消したる平板なるキリスト教、我社会教と呼称するなり。大体、「原受肉」なくば、イエスがそのミニストリーの頂上において祈り給ふた「原栄の輝かしめ」生起する縁無し。我が歌で言ふところの①「深き低み」の②「底」の③飛翔無きなり。①は恩師滝沢の言ひし「実存の根底」なり。②はイエスの言ふ「原栄」なり。③は御友と我らの「ともあらはれ」(ホ氏の言ふ”its Unity of Appearance,” [AI, 295])なり。
 これらのことども、我が国キリスト教先導者(内村鑑三賀川豊彦滝沢克己を含む)の闡明や無き。心すべきなり。滝沢は、インマヌエルの原事実に「原受肉」を入れて再解釈成す必要あり。内村は、所謂「代罰の信仰」重要なるも、それを超ゆる「飛翔の神学」なし。賀川は、「宇宙の目的」は面白きも、形而上学的究極者(ホワイトヘッドのCreativityや仏教の空、西田の「絶対無の場所」)の闡明なし。故に、社会的キリスト教から脱する形而上学的神学の輝き未だ知らず。これらの神学者よりも、我らイエスの御友神学に何故学ばざるや。イエスの神学びこそ、キリスト教の中核なり)





上は昨日のぶらり散歩のものです。花壇のチューリップが咲き始めました。

愈々今年も新しい年度のはじまりです。年の初めにも似て、年度の初めもまた格別です。第一線で仕事を始める身近な若者もいて、昨日はささやかに励ます会をいたしました。

このたびのはじめての文庫本は、本日より全国の主要書店に並べられるそうです。『賀川豊彦明治学院関西学院同志社』と検索していただくと、アマゾンや楽天等々でネット注文が可能で、わざわ書店まで出向かなくてもいいというのも有難いことです。おもしろい時代になったものです。

昨日はあいにくの雨で、甲子園の決勝戦は今日に順延されました。午後、お隣の高層住宅の周辺には20羽を超えるカラスたちが集合して賑わしくなり、窓を開けてカメラに収めました。めったに見る光景ではありません。